京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻
核材料工学研究室


再結合
再結合 - 今は予測困難
 プラズマ-壁相互作用のうち、表面の水素原子2つが結合し、水素分子となって放出される現象を再結合といいます。再結合のしやすさを表す再結合定数は、壁中に含まれる水素がどの程度プラズマ中に戻っていくかを決定する重要なパラメータです。下の図を見て下さい。ニッケルにおける再結合定数をさまざまな論文から集めた結果ですが、500K付近での値を見てみると、10-21から10-31 m4/s と10桁の幅があることが分かります。つまり、壁から放出される水素の量を予測すると、答えは1から100億のうちどれか、ということになります。これでは「予測」とはいえません。
 私たちの研究室では、再結合をいくつかの過程に分け、それぞれの過程を実験的に調べるという基礎研究を行って再結合を理解しようとしています。

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ニッケルにおける水素・重水素の再結合定数の温度依存性

水素原子の反射現象
水素原子プローブの開発


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