京都大学大学院工学研究科原子核工学専攻
核材料工学研究室


水素原子の反射現象
核融合炉プラズマの周辺にいるeV程度の低エネルギー水素原子が周囲の壁に入射するとどうなるでしょうか?跳ね返される(反射)、入り込む(侵入)、表面にくっつく(吸着)・・・壁表面が清浄の場合は吸着されますが、吸着した水素で覆われた表面の場合にどうなるかはよく分かっていません。

 私たちは、この問題について実験を行って調べました。下の図を見て下さい。(a)では放電管から出た水素原子が直接検出器(probe)[tp06_probe.html]で検出されます。(b)のように放電管と検出器との間に筒を入れると検出される水素の量は2倍以上になりました。更に(c)や(d)のように途中に邪魔板を置いて直接到達しないようにしてもかなりの水素原子が検出されました。この実験により、水素で覆われている固体表面では、水素原子は原子のままで反射されることが分かりました。

→ 水素被覆と反射との関係はこちら




水素原子の反射現象を水素原子プローブで調べた実験結果(下)

水素原子プローブの開発


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