水と氷の蒸気圧

1998.8.20 I.Takagi


 水と氷の蒸気圧を以下に図示する。蒸気圧は、理科年表をはじめ、熱物性に関連するデータ集には必ず記載されているが、図化したものが身近に見あたらなかったため、作成した。元にしたデータは、"CRC Handbook of Chemistry and Physics 77th Edition" (D.R. Lide, Ed., CRC Press, Inc. (1996) pp6.12-6.14.) である。なお、水の臨界点は、373゚C - 21.8MPa である。

 水は原子炉の減速材兼冷却材に用いられており、この点に関するだけなら200゚C 程度以上の温度領域のみ表示すればよい。しかし、一般に物性値は様々な用途で参照するものであるから、氷も含めた広い温度領域について示すことにした。蒸気圧は、単純化した理論によるとアレニウス型の温度依存性を示すので、横軸を絶対温度の逆数で、縦軸を蒸気圧の対数で表示した方が直線に近くなるが、値を読み取りやすくするために、横軸を温度(摂氏)に取った。図から読みとれる値の有効数字は1桁程度であるので、正確な値が必要な場合には、理科年表や前述のCRC Handbook を参照していただきたい。

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このページは、高木郁二が担当する京都大学工学研究科原子核工学専攻の講義補助資料として作成しました。ご意見・お問い合わせはこちらにお願いします。