(1)
ここでCは透過金属膜中の水素濃度、Dは拡散係数、xとtはそれぞれ膜表面からの深さと時間です。プラズマからの水素入射束をF、プラズマ側と透過側の再結合定数をそれぞれku、kdとすると再結合を考慮した境界条件は、
(2)
(3)
となります。Lは膜の厚みです。適当な初期条件(例えば最初ならC(x,0) = 0)と境界条件(2)と(3)のもとで拡散方程式(1)を数値計算で解くとC(x,t)
が得られます。透過束Jはフィックの第一法則(4)から求めます。
(4)
このようにして数値計算した結果の一例を下の図に示します。実験と計算はよく一致していることが分かります。

図1-2 水素原子プローブの出力(Experiment)と数値計算モデルによるシミュレーション結果(Calculation)